日常

田舎者。東京へ行く。②

帰宅まで時間がないので、蒙古タンメン中本本店下のファミマで1000円もするビニール傘を1本買ってゲリラ豪雨を回避して車に戻ろうと夫婦で考えて道を歩き出すと、雨は止んでしまった。

こんなもんだよね…と夫婦で車まであるいた。(苦笑。)

車に戻り、取り合えずコインパーキングを出ますか。と発進してみると「ガリガリ~!」とフロントバンパーの下をコインパーキングの縁石で削ってしまった。

「はぁー!?」と降りて見てみると何故かこのコインパーキングの縁石普通のやつより高い…嫁さんが車内から心配そうに見ている。車の心配よりも自分の機嫌が曇らないかが心配なんだろう。

「やっちまった…まぁ~しょうがね~か…。下だしなかったことにしよう。東京を楽しもう。」と気持ちを切り替えて車内に戻る。

「これはしょうがない!さあ行きたいところはどこなんだ?」と嫁さんに問いかける。嫁さんも自分が機嫌を悪くしてないことに安心してるようだ。

嫁さんは「どこの店舗でもいいから、ディプティックに行ってみたい。」と言った。

「ディプティックて何屋なんだ?」と聞くと。香水屋さんらしい。我々の地元には基幹店すらないらしい。

それなら行ってみましょうか。とディプティックを目指すことにした。

田舎者の武器、Google mapにディプティックと打ち込むと、新宿店が上がってきた。

立地も何も分からない我々、アプリに言われた通り新宿店を目指すことにした。

発進すると、目的地まで40分とのこと。

また何インターかも分からないまま、首都高に上がり新宿を目指す。

ナビを頼りにとにかく進む。しかし周りが渋滞してきた。そんな時ナビが急に「左の~インターを降ります。」なんてことをぬかしやがった。しかし自分の車は右車線の渋滞に挟まれている。割り込むにも無理がある…

降りるべきインターを抗う事も出来ぬまま…ゆっくりと通りすぎる…

ナビはもう…適当なインターを降りて引き返す指示。もう田舎者の自分には地獄でしかない…

自分の焦りとイラつきを感じた嫁さんは「もういいから、帰ろう…。」と言い出す。

それを言われると余計に、テンパる。

嫁さんに「とりあえず、ここから近いディプティックを検索してくれ。」とお願いする。

すると、丸の内が近くにあるとのこと。

目的地変更である。

覚えてる感覚ではここから丸の内までサクサク行けた。東京駅も近いしもっと車の走行も難儀するかと思ったが、全然ナビの指示する駐車場まで行けてしまった。

地下駐車場から地上に上がると、道には田舎で見ることのないような高級車がわらわらとまっている。ベンツのマイバッハなんか初めて見た。

近くにある看板を眺めると、日本を代表するような企業の看板が並んでいる。

上を眺めれば高層ビルだらけ…

「スゲー…」の一言だ。

「日本の中心地恐るべし。」である。

嫁さんの目的のディプティックを探す。

しかし嫁さんは他の店(複数の店)に興味をそそられてなかなか進まない。

あれこの店は、あの雑誌に特集されてた。この店のチーズケーキは入手困難だ!と目を輝かせてしまっている。

普段ならヤバい…爆買いモードだと警戒を強めるのだが、しかしなんかこの街、自分も居心地がいい。普段一緒にショッピングする時とは違う、時間の流れが穏やかに感じる不思議な街なのである。

ミストシャワーからはいい匂いがして、人工芝では子供連れの家族や女子会の方々のんびり過ごしている。

穏やかな気持ちで店を探すと、さっくり店を見つけて入店した。

またこのディプティック丸の内店という店…接客も見事だった。

多分、スタッフさんからみたら田舎者丸出しで香水の知識も皆無な夫婦。

ついでに偏屈そうな私、旦那もいるのに…

自分までも香水の世界に引き込まれるような接客をしていただいた。

そして夏限定の香水を嫁さんにプレゼントできた。

ほんの小一時間前にファミマの傘にブツブツ言ってた男が、ショップでとても気持ちよくお買い物である。接客力のすごさに驚かされた。

店を出てどうせだから東京駅も歩いて行ってみることにした。

やっぱり、人の流れえげつない!

無理!人の量に酔って、即退散!

帰路に就こうと駐車場戻るが、やっぱり丸の内は穏やかなんだよな~

都会のオアシスみたいなとこなんだろう…と感じた。とにかくいい街だった。

帰路につく4時間夫婦で、東京の話題が尽きなかった。