「早起きは三文の徳」とはよく言ったものですが、その「徳」の中身が親にとってはどうでもいい、むしろ有害なものだったとしたら、これほど腹立たしいことはありません。最近の我が家では、日曜日の早朝が訪れるたびに、私の忍耐力は限界を迎えようとしています。

きっかけは、下の子が熱中している『Roblox(ロブロックス)』というオンラインゲームでした。なんでも、日曜日の早朝4時頃に大規模なアップデートが行われるらしく、その直後には「レアアイテム」が手に入りやすくなるというのです。

大人からすれば、データ上の希少価値など、日々の健康的な睡眠や家族の生活リズムに比べれば無価値に等しいものです。しかし、子供にとってはそれが世界のすべて。その「4時」という瞬間のために、我が家の土曜日は昼過ぎから異様な空気に包まれます。

土曜日から始まる「前哨戦」

怒りの火種は、日曜の朝ではなく土曜日の昼からすでに撒かれています。

「お風呂はまだ?」「夕飯は準備してるの?」

土曜の昼過ぎから、息子はせわしなく私を追いかけ回します。その理由はただ一つ、「夕方には寝て、深夜に備えたい」から。

自分の都合で生活リズムを前倒ししようとするその姿勢に、まずカチンときます。親には親のペースがあり、週末の家事の段取りがあります。それをすべて無視して、自分のゲームスケジュールに家族を合わせようとする図々しさ。さらに腹立たしいのは、そこまで気合を入れているくせに、いざ寝る段階になると「一人では怖くて寝られない」と言い出すことです。

結局、親が付き添って寝かしつける羽目になり、一か月の間、私の土曜の夜と日曜の朝は完全に破壊されました。

負の連鎖と、教えた相手への憤り

この「ライフハック」とも呼べない悪知恵を息子に吹き込んだのは、同じ学校の6年生の男の子だそうです。

「日曜の4時ならレアが出るぞ」

その一言が、純粋(と言えば聞こえはいいですが)な息子の行動をここまで変えてしまった。影響を受けやすい年齢なのは分かっていますが、良識ある高学年なら、低学年に対して「生活リズムを崩してまでゲームをするな」と釘を刺すくらいの分別を持ってほしい……というのは、親の無い物ねだりでしょうか。その子に対しても、やり場のない怒りが募ります。

たかがゲーム。されどゲーム。

子供が何かに熱中すること自体は否定しませんが、それが「家族の平和」や「基本的な生活習慣」を犠牲にした上での熱狂なら、話は別です。

抜いてしまいたい「Wi-Fiという名の命綱」

正直なところ、何度も頭をよぎることがあります。

「私が寝る時に、Wi-Fiのコンセントを抜いてしまおうか」と。

ネットが繋がらなければ、4時のアップデートもレアアイテムも関係ありません。物理的に遮断してしまえば、息子は朝までぐっすり眠り、私も無駄なストレスから解放されるでしょう。しかし、それを実行すれば翌朝の阿鼻叫喚は目に見えています。教育的にそれが正しいのか、それとも単なる私の報復に過ぎないのか……。

親としての「見守るべき忍耐」と、一人の人間としての「平穏を奪われる怒り」。この狭間で、私は毎週日曜日の朝、暗い天井を見上げながらため息をついています。

最後に

子供が成長すれば、いつかこの「レアアイテムへの情熱」も笑い話になるのかもしれません。しかし、現在進行形で振り回されている身としては、そんな悠長なことは言っていられません。

「家庭のルールを守れないなら、ゲームをする資格はない」

今週末は、Wi-Fiのコンセントに手をかける前に、息子と正面から向き合ってそんな最後通牒を突きつけるべきか。それとも、強硬手段に出るべきか。

日曜日の4時。まだ暗い外を眺めながら、私の戦いは続いています。